便秘だと思っていたら突然に便意を感じて下痢になり、外出中に困ったという経験のある人も多いのではないでしょうか。それはもしかしたら、過敏性腸症候群(IBS)かもしれません。日本人に多いと言われる過敏性腸症候群(IBS)はなぜ起こるのか、症状を招いてしまう原因と、過敏性腸症候群(IBS)の3つのタイプ、改善方法について解説します。

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便秘と下痢がおこる過敏性腸症候群(IBS)

病院で検査をしても病気は見つからず、腹痛や下痢と便秘を繰り返す状態を過敏性腸症候群(IBS)といいます。以前は過敏性大腸炎と呼ばれていましたが、現在は大腸だけでなく小腸の機能異常も影響していることがわかってきたことから、呼び名が過敏性腸症候群(IBS)になりました。

過敏性腸症候群(IBS)は、一時的な便秘と下痢の状態ではなく、症状が6カ月以上前から始まり、直近の3カ月のうちで1カ月に3日以上便秘と下痢を繰り返す場合に診断が下ります。

下痢の後に便秘になったり、普段は便秘なのに下痢が続くなど、便の状態に変化があるときは過敏性腸症候群(IBS)の疑いがあります。

過敏性腸症候群(IBS)になる原因はストレス

過敏性腸症候群(IBS)の最大の原因はストレスです。生活の中で緊張や不安を感じると症状が出ることが多く、通勤・通学中の電車の中や、大事な会議、テスト、面接など大きなストレスを感じることで症状が出やすくなります。その反面、仕事や学校が休みの日や帰宅時に乗る電車などでは、腹痛や下痢が起こりにくい特徴があります。

過敏性腸症候群(IBS)が起こるメカニズム

ストレスが過敏性腸症候群(IBS)を引き起こすメカニズムは、脳に伝わったストレスにより自律神経が乱れて交感神経が活発になることで、腸管が過剰に働き本来の動きができなくなるからです。

過敏性腸症候群(IBS)は日本人に多い病気

過敏性腸症候群(IBS)は世界的に見て先進国に多い病気です。日本人では10~15%が過敏性腸症候群(IBS)といわれます。発症年齢は若い世代に多いことが特徴ですが、ストレス社会といわれる現代は、中高年から高齢者まで増加傾向にあります。

過敏性腸症候群(IBS)の症状

  • 便秘と下痢が交互に起きる
  • お腹の張りや腹痛がある
  • 排便した後は腹痛がおさまる
  • 寝ている間は腹痛がない
  • 急にお腹が痛くなり下痢になることがある
  • ガスが出やすく、お腹がゴロゴロ鳴る
  • 排便しても便が出しきれていない
  • 吐き気や嘔吐
  • 食欲不振
  • 頭痛
  • 肩こり
  • 不安を伴う精神症状

過敏性腸症候群(IBS)には3つのタイプがある

過敏性腸症候群(IBS)は、大きく分けて3つのタイプに分類されており、男女で比べると女性は便秘型、男性は下痢型が多い傾向にあります。

1.下痢型

下痢型は、腹部に不快感があり腹痛をともなう下痢が慢性的におこり、1日のうちに何度もお腹が痛くなりトイレに駆け込みます。

2.便秘型

便秘型は、慢性的な便秘で腹痛と腹部の不快感が続くことが特徴です。便の形状は硬くてコロコロしています。

3.交代型

交代型は、下痢型と便秘型、2つの症状が交互に繰り返す特徴があります。

生活習慣を見直して過敏性腸症候群(IBS)を改善

過敏性腸症候群(IBS)の最大の原因はストレスです。過敏性腸症候群(IBS)の発症は10~30代を中心に、真面目でストレスを溜めやすい人に多く見られます。ストレスの原因は人間関係や環境の変化、将来の不安など様々ですが、ストレスを溜め込まないようにすることが最も重要な改善方法になります。

軽い運動でストレスを解消する

ストレス解消と腸内環境の改善には運動が最適です。運動をすることで腸の働きをコントロールする副交感神経が活発になりますので、排便のリズムを整える助けをしてくれます。

運動は軽めでストレスがかからない程度に続けることが重要です。1日に15分~30分ほどのウォーキングや、腸の働きを刺激する腹筋のエクササイズなどを無理なく続けてみましょう。

食生活の改善でストレスを解消する

過敏性腸症候群(IBS)の改善には、運動と合わせて食生活の見直しが効果的です。食事と便は密接な関係があり、規則正しい食生活は睡眠にも影響してストレスの改善につながります。

食事で過敏性腸症候群(IBS)を改善するための注意点

  • なるべく毎日決まった時間に三食食べる
  • 暴飲暴食を避ける
  • 偏った食事は避けて栄養バランスよく食べる
  • 便秘型の人は水分と食物繊維を十分にとり刺激物は避ける
  • 下痢型の人は食物繊維が少ない消化のよいものを食べる

下痢型の人が避けるべき食品

  • 冷たいもの
  • 香辛料
  • 脂の多いもの
  • 乳製品
  • アルコール

食事は腸をいたわることを意識して、負担のかからない食生活にしましょう。

生活習慣の見直しで改善しない場合は医師に相談を

食事や運動などの生活習慣の見直しで症状が改善しない場合は、医師の処方による薬物療法があります。処方される薬には、便の状態に合わせた整腸剤や下剤、ストレスを感じて腸で過剰に分泌するセロトニンの影響を抑える「セロトニン3受容体拮抗薬」、強いストレスが影響している人には「抗うつ薬」や「抗不安薬」などがあります。

長引く過敏性腸症候群(IBS)は、体に大きな負担をかけますので無理をせず、かかりつけ医か専門機関を受診してみましょう。

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