胸が痛いというときには、その痛みによってさまざまな病気の可能性が考えられます。その1つが「肺気腫」という病気です。ここでは、肺気腫とはどんな病気なのか、その胸の痛みの種類とあわせてご紹介します。

■肺気腫とは

肺気腫とは肺胞という名前の組織が壊れ、肺の中の空気を押し出せなくなるような病気です。肺胞というものは、体の中にいくつもあり、この肺胞と肺胞の間の壁が壊れ、いくつかの肺胞がひとつの袋のように集まったものが、たくさんできた状態が肺気腫です。

肺胞が破壊されることにより、肺がスカスカの状態になってしまいます。肺がスカスカになると、呼吸活動がうまく行えないため、さまざまな症状を感じます。一旦壊れた肺胞は、元に戻ることはないので、症状が軽いうちになんらかの処置をするのが望ましいと言えます。

肺気腫の原因は主に喫煙だとされています。喫煙者すべてが肺気腫になるというわけではありませんが、元々タバコによって肺胞が壊れやすい体質の人は、肺気腫になりやすいのです。この体質は遺伝するので、親が肺気腫だと、自分も肺気腫になりやすい確率が高いです。

そのほか、大気汚染やアスベストなどの職業的な粉塵が原因で、肺気腫になってしまうこともあります。ちなみに、肺気腫になった人の多くが慢性気管支炎も患っています。慢性気管支炎も併発しているという場合は、「慢性閉塞性肺疾患」という病名になります。

肺気腫の症状と胸の痛み

肺気腫の主な症状は、息切れや咳、痰などです。そのほか、体重が減少したり、運動したときには呼吸困難になるという症状もあります。胸の痛みは胸部全体に感じます。しかし、肺気腫での胸の痛みは強いものではなく、全く胸の痛みを感じないという人もいます。

また、通常は何も感じないものの、深呼吸などをすると胸が痛いと感じたり、咳のしすぎで胸が痛いという人もいるようです。肺気腫での胸の痛みは、肺気腫そのものというよりも、肺気腫になったことで呼吸回数が増えたり、咳が多くなったりすることによる胸壁の痛みや、筋肉疲労が原因となっていることが多いようです。

そのため、胸の痛みから肺気腫に気づくよりもさきに、息苦しさなどから肺気腫を発見することの方が多いでしょう。

肺気腫の対策方法

肺気腫は一度かかってしまうと治らず、改善することもできないため、それ以上悪化させないように対策をしなければなりません。まずは肺気腫が疑われる場合は、必ず医療機関での治療を受けるようにしましょう。治らないといっても、進行を遅らせることができなければ、日常生活を送るのが困難になっていきます。

また、ひどくなると肺炎を起こして、呼吸不全で亡くなってしまうことの多い病気です。ですから、面倒でも医療機関へ通院をして、治療を受け続けなければなりません。日常生活でも、禁煙は絶対条件となります。喫煙をすると、それだけ悪化の速度が早くなってしまい、肺気腫によって苦しむことになります。

肺気腫になると呼吸が苦しくなるのですが、少しでもその症状を緩和させるために、胸の筋肉をつけるトレーニングなどをすると、苦しさが軽減していきます。

もしも、家族や親戚に肺気腫の人がいるという場合、自分もなりやすい体質であることが疑われます。そういった場合は、例え今は肺気腫ではなかったとしても、タバコの量を減らすか、禁煙することで肺気腫の予防になります。

まとめ

かかってしまった人は「死ぬより苦しい」というほど、症状の重い肺気腫。胸の痛みよりも息苦しさの方が、日常生活での支障が多いようです。さらに、治ることはないとなると、とても重大な病気だということがおわかりでしょう。

なるべくなら肺気腫にはなってしまわないようにしたいものですが、もしもなってしまった時も、それ以上症状が悪化しないようにしっかりと対策を行いましょう。

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