胸の痛みがあるというとき、何らかの異常がある場合は、医療機関で投薬治療が行われることがあります。その症状や病気の種類によって薬の種類は当然変わって来ます。胸の痛みがあるときには、どんな薬が使われるのでしょうか。

ここでは、胸の痛みがある病気別に病院で処方される薬を紹介していきます。

心臓疾患で胸が痛い場合

心臓疾患で胸の痛みがあるという場合の多くは、狭心症です。狭心症の発作のために処方される薬は、「ニトログリセリン」といいます。舌下薬で、発作が起こった時に舌の下に入れて溶かします。即効性があり、服用後まもなく胸の痛みが落ち着きます。血圧を下げる作用があるため、服用するときには体を休められるような状況がベストです。

狭心症は冠動脈が細くなる病気ですが、狭心症発作の予防薬として「ヘルベッサー」という薬が処方されることもあります。これは血管を拡張させ、血圧を下げる薬です。冠動脈が広がるため、心筋への血流が改善されるのです。ヘルベッサーはその他の不整脈でも用いられることのある治療薬です。

肺疾患で胸が痛い場合

肺疾患で胸が痛いというと、代表的な病気は肺気胸ですが、肺気胸の場合は薬が処方されることは稀です。症状が軽度だと、自然治癒を目指した経過観察になることが多いからです。

肺気腫では、気管支拡張薬やステロイド薬、抗菌薬、喀痰調整薬などといった薬が処方されます。肺気腫では胸の痛みよりも息が苦しいことの方が辛いため、それを少しでも和らげる薬や、症状の進行を遅らせるような薬が用いられます。

肋間神経痛で胸が痛い場合

肋間神経痛では、薬で症状を治療することはできないのですが、胸の痛みを少しでも和らげるような緩和的治療が行われます。その時に使われるのは、鎮痛剤として広く知られている「ロキソニン」です。

そのほか「ボルタレン」という鎮痛剤が処方されることもありますが、ロキソニンは胃に負担がかかりやすいものの、ボルタレンに比べると副作用が少ないため、どちらかというとロキソニンの方がよく用いられます。

そのほか、最近では「リリカカプセル」という薬も処方されることが多いようです。リリカカプセルは、神経の圧迫による障害に効果がある薬なので、肋間神経痛の痛みを抑えるのに向いています。ロキソニンやボルタレンとは性質が異なる薬です。

そのため、ロキソニンなどとの併用も可能です。リリカカプセルは副作用がよく出るため、副作用が出た場合にはすぐに医療機関に相談することが必要です。

心臓神経症で胸が痛い場合

心臓神経症は、心臓などになんらかの疾患があるというわけではなく、精神的な部分が関わっていて、自律神経のバランスが崩れることにより起こる症状です。心臓神経症でも薬が処方されることがありますが、胸の痛みに対する治療薬ではなく、抗不安薬や抗うつ薬といった精神的な部分に作用する薬が、それぞれの症状に合わせて処方されます。夜眠れないという人には、睡眠薬が処方されることもあります。

そのほか、自律神経のバランスを整えることを目的としたビタミン剤や、自律神経調整剤というものも用いられます。女性の方で、更年期やホルモンバランスの乱れの一環として、心臓神経症になっていると考えられる場合は、ホルモン剤が処方されることもあります。

まとめ

胸の痛みの原因はさまざまなため、医療機関で処方される薬もさまざまなものがあります。ここで紹介した薬は、市販されていることが少なく、取り扱いに気をつけなければならない薬も多いので、もしも胸の痛みで薬を処方して欲しいというときには、まずは医療機関で胸の痛みの原因をつきとめてもらいましょう。

薬を服用するべきかどうかは、医師の判断に任せるべきです。

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