髪の毛の健康は、食事を中心とした生活習慣が大きく影響しています。栄養不足の体では髪が育ちにくくなることはもちろんのこと、せっかく生えてきた髪の寿命も短くなってしまいます。本来ならば、食事で栄養を摂ることが理想的ですが、不足しがちな成分を栄養補助食品のサプリメントで補うことも選択肢の一つです。

ここでは、髪によいといわれるサプリメントの成分についてまとめてみました。体の内外から薄毛にアプローチするために、サプリメント選びの参考になれば幸いです。

育毛に役立つ代表的なサプリメント7種類

髪の毛は、毛細血管が運んできた酸素と栄養分が毛乳頭に伝わり、毛母細胞が分裂して誕生します。1本の髪の毛が成長して抜け落ちるまでのヘアサイクルは約4~6年とされますが、薄毛の人はヘアサイクルが短かく、髪が抜けてから次に生えてくるまでに時間がかかっていると考えられます。

育毛を助けて、髪の寿命に影響するサプリメントには、代表的なものとして次の7種類の成分があります。

1. 必須アミノ酸

アミノ酸は、髪の毛の主成分である「ケラチン(タンパク質)」のもとになる成分です。ケラチンは18種類のアミノ酸が結合することでできていることから、体内のアミノ酸が不足すると、新しい髪を作りだすことが難しくなります。

アミノ酸には、体内で作り出せる非必須アミノ酸と、体内で合成できない必須アミノ酸の2種類があります。髪の毛の成分に多く使用されるアミノ酸の「シスチン」は、必須アミノ酸のメチオニンのみから合成されるため、必須アミノ酸をサプリメントで補うことは、育毛をバックアップすることにつながります。

2. 亜鉛

亜鉛には、髪の毛の主成分であるタンパク質の合成と吸収を高める作用があることから、育毛に対してアプローチすることが期待される栄養素です。さらに、亜鉛は髪の毛が誕生するために重要な、毛母細胞の増殖と活性化をサポートするうえ、男性ホルモンのジヒドトロテストステロン(DHT)の生成も抑制するといわれています。

男性ホルモンは、女性の薄毛に見られるFAGA(女性男性型脱毛症)を招く原因でもありますので、亜鉛は髪の成長と深い関わりのある成分といえます。

3. ビタミンA

ビタミンAは皮膚の細胞を健康に保つ作用があることから、頭皮の乾燥を防ぐとともに炎症や雑菌の繁殖を抑えて、髪の毛が育ちやすい環境を整えるといわれます。ただし、ビタミンAは脂溶性ビタミンの性質により体に吸収されやすいことから、摂り過ぎてしまうと、頭皮を硬くして血行不良を招く可能性があるため、過剰摂取に注意が必要です。

成人女性が1日に摂取できるビタミンAの耐容上限量は、2,700μg(マイクログラム)とされています。ビタミンAの摂り過ぎは、体の健康や髪の成長に悪影響をおよぼす可能性がありますので、使用量は必ず守りましょう。

4. ビタミンB2

ビタミンB2には頭皮の皮脂の過剰分泌を抑えることで、頭皮を清潔で健康な状態に保つとともに、細胞の新陳代謝を促進して育毛をサポートする効果が期待できます。また、ビタミンB2のもつ抗酸化作用は、細胞の老化を遅くするといわれており、毛母細胞の活性化に役立ちます。

5. ビタミンB6

ビタミンB6は、髪の主成分であるケラチンを作るために欠かせない成分です。食事などで口から体内に摂取したタンパク質は、一度アミノ酸に分解されてからタンパク質を構成しており、18種類のアミノ酸が集まるケラチンは、ビタミンB6の働きによって形成しています。

さらに、ビタミンB6は、頭皮の新陳代謝の促進や女性ホルモンのバランスを整える作用も期待できるため、女性の薄毛改善を応援する成分といえます。

6. ビタミンC

ビタミンCは、頭皮のコラーゲンの合成を助けるとともに、抗酸化作用が細胞の老化防止に働きかけることで、髪が育ちやすい環境を整えることに役立つ成分です。コラーゲンは、血管の柔軟性に影響する成分ですが、年齢を重ねるごとに減少していく成分でもあります。

ビタミンCがコラーゲンの生成を助けることで、頭皮の毛細血管の健康がキープできれば、頭皮の血流改善にもつながり育毛に必要な栄養素が毛乳頭に届きやすくなり、薄毛の改善をサポートしてくれます。

7. 大豆イソフラボン

大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きがあることから、更年期の薄毛をバックアップする成分として期待できます。エストロゲンには、頭皮を健康な状態に保ち育毛をサポートする役割があるため、髪の寿命に大きく関わっています。

そのため、40代~50代に見られる薄毛は、卵巣の機能低下によるエストロゲンの減少が主な原因といわれています。サプリメントで大豆イソフラボンを摂取すると、不足したエストロゲンの働きを補うことで育毛を助けることが期待できますが、過剰摂取には注意が必要です。

大豆イソフラボンを摂り過ぎると、女性ホルモンのバランスが崩れて体に悪影響をもたらすこともあります。大豆イソフラボンの1日の摂取量は75mgを上限とし、サプリメントでの上限摂取量は30mgまでと定められています。

育毛対策にサプリメントを飲むときの注意点

サプリメントは、食事だけでは不足しがちな育毛に必要な栄養素を手軽に摂取できる栄養補助食品です。しかし、これを飲めば必ず髪が増えるというサプリメントは存在しませんので、髪によい成分を補うという考えで利用することが大切です。

また、サプリメントの成分によっては、過剰摂取が薄毛を悪化させたり、体調不良を引き起こしたりすることもあります。使用方法を守って正しい量を飲むことはもちろんのこと、妊婦さんや持病がある方は、必ず主治医に相談してサプリメントを安全に使用しましょう。

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