薄毛対策には、髪が成長して抜け落ちても、再び新しい髪が生えてくる発毛が重要です。しかし、男性に見られる前頭部の薄毛は、改善方法を試みても発毛しにくいといわれています。

ここでは、男性に多いAGAの解説とあわせて、前頭部の薄毛を発毛させるための注意点と対策法をくわしく解説しています。正しい知識で発毛を促進して、髪のボリュームをとり戻しましょう。

発毛と育毛の違い

発毛とは、「髪の毛を生やして増やす」ことをいいます。発毛と育毛は混合しやすいですが、育毛は今ある髪の毛を丈夫に育てることをいうため、2つは違った意味をもっています。

髪の毛は、毛穴の奥にある毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで発毛しています。そして、髪の毛の1本1本が成長期、退行期、休止期のヘアサイクルを繰り返すため、髪のボリュームは保たれているのです。

男性のヘアサイクルは約2~6年ほどですが、なんらかの原因で成長期が短くなり、休止期間が長くなってしまうと、抜け毛が増えて薄毛の症状になります。薄毛を改善するためには、休止期の状態が続く毛穴から、新たな髪を生やす発毛が欠かせません。

男性の薄毛に多いAGA(男性型脱毛症)

薄毛のタイプはいくつかありますが、男性の薄毛でもっとも多いのは、AGA(男性型脱毛症)です。AGAとは、男性ホルモンのテストステロンと、酵素の一種である5αリダクターゼが結びついて誕生した、DHT(ジヒドロテストステロン)が、発毛のために必要な細胞の働きを抑制するため、ヘアサイクルが乱れて薄毛を発症してしまいます。

薄くなった生え際の発毛が難しい理由

AGAの症状は、生え際にあたる前頭部や、つむじ周りの頭頂部に現れやすいことが特徴です。この、AGAによる前頭部の薄毛は、次のような理由から頭頂部よりも発毛させることが難しいといわれています。

5αリダクターゼの量が多い

前頭部の発毛が難しい原因の一つは、5αリダクターゼの量が関係しています。AGAの原因物質のDHTを生み出す5αリダクターゼには、I型とII型の2種類があり、そのうちDHTを誕生させるのはII型5αリダクターゼです。

前頭部と頭頂部にはII型5αリダクターゼが多く存在しており、さらに前頭部は頭頂部に比べて約2倍の濃度があるため、DHTの影響を受けやすく発毛を難しくさせる原因といわれています。

血管が少ない

頭部の中でも、生え際の周囲は他の部分と比べて血管の数が少ないです。そのため、血液にのせて栄養素を毛乳頭へ届けにくく、栄養不足を起こして発毛しづらい場所といえます。

前頭部を発毛させる具体的な方法

薄くなった前頭部を発毛させることは、簡単なことではありません。ただし、生え際に産毛があり毛穴の奥の毛包が残っていれば、薬を使って発毛できる可能性もあります。薬を使った発毛法には、次のような方法があります。

内服薬・外用薬を使う

病院やクリニックなどで薄毛治療を受けると、発毛効果のある内服薬や外用薬を処方されることがあります。AGAの治療薬としては、フィナステリド(商品名:プロペシア)とミノキシジルを使用することが多く、それぞれ次のような特徴をもっています。

●フィナステリド(商品名:プロペシア)

フィナステリドは、5αリダクターゼの働きを抑えることでDHTの生成を防ぐ作用のある薬です。フィナステリドは内服薬として使用されます。

●ミノキシジル

ミノキシジルは、血管を拡張することで頭皮の血流を改善し、発毛に必要な栄養を毛乳頭へ届けることで、髪を育てる作用がある薬です。ミノキシジルが含まれる薬には、内服薬と外用薬の2つのタイプがあります。

発毛剤を使う

発毛を促進させるには、ミノキシジルが含まれた市販の発毛剤を使用する方法もあります。ミノキシジルが含まれる発毛剤を使うことで、毛乳頭へ栄養が届きやすくなると、毛母細胞が活性化して発毛をバックアップしてくれます。

ただし、市販の発毛剤は、病院やクリニックで処方さる外用薬と比べて、ミノキシジルの濃度が低いため、発毛の効果を実感しにくく個人差が出やすいです。

発毛には生活習慣の見直しも大切

発毛のためには、薬を使った方法と組み合わせて、生活習慣の見直しも重要です。AGAの薄毛は、毎日繰り返される習慣が症状を悪化させていることもあります。日常生活の中で意識したいことは、次の3つです。

1. 栄養バランスのとれた食事をとる

発毛のためには、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどをバランスよく食べるようにして、動物性脂質や油分の多い食事を控えることが大切です。

2. シャンプーをアミノ酸シャンプーに変える

洗浄力の強いシャンプーは、頭皮にダメージをあたえます。発毛のためには、頭皮のうるおいを残して健康に保つ、アミノ酸シャンプーがおすすめです。

3. 入浴時に頭皮のマッサージをする

入浴時に頭皮をマッサージすると、毛穴の汚れを取り除くうえに、血行が改善して毛乳頭へ栄養が運ばれやすくなるため、発毛をバックアップしてくれます。

AGAは進行するほど発毛が難しい

前頭部の薄毛は、薬の使用と生活習慣を見直すことで改善に近づけます。ただし、AGAの発症から時間が経過したことにより、産毛も生えなくなっている場合は、髪を生み出す器官の毛包がなくなっているため、残念ながら発毛は期待できません。

治療薬を使っても発毛が難しいAGAは、最終的に植毛による治療方法を検討することになります。AGA専門クリニックでは、無料カウンセリングを受けられる施設がありますので、本格的な治療をお考えの人は、一度相談してみてはいかがでしょうか。

おすすめの記事