顔にできる吹き出物には、ニキビ、稗粒種(ひりゅうしゅ)、粉瘤(ふんりゅう)、おできなど、さまざまなタイプがあります。その中で、ニキビは日本人の約90%もの人が経験するといわれる代表的な吹き出物です。

ここでは、一度発症するとなかなか治らない大人ニキビについて、詳しくご紹介しています。長引く大人ニキビでお悩みの人は、ぜひ対処法をチェックしてください。

ニキビは顔にできる代表的な吹き出物

ニキビは、正式名を尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)という皮膚疾患であり、なかなか治らないときは、専門家の治療が必要になることもある病気です。ニキビの発生には、皮脂の分泌が大きく影響しており、10代では思春期における成長ホルモンの作用で皮脂の過剰分泌が起こるため、約70%の人が「思春期ニキビ」を発症するといわれます。

思春期ニキビは、18歳ころにピークを迎えると、体の成長にともないホルモンバランスが安定し、ニキビの症状も落ち着いてきます。しかし、女性の半数以上はその後も20代以上の年齢で発症する「大人ニキビ」に移行するといわれています。

大人ニキビはなかなか治りにくい

20歳を過ぎてできる大人ニキビは、一度できると治りにくいといわれます。その理由は、大人ニキビは皮脂の過剰分泌のみならず、ホルモンバランスの乱れや生活習慣など、複数の原因が重なり合って発生するため、完全に治すことが難しいからです。

毛穴にたまった皮脂にアクネ菌が集まり、炎症を起こしてニキビができるメカニズムは思春期ニキビと大人ニキビに違いはありません。しかし、大人ニキビは次のようなことが関連して、症状を長引かせたり再発を繰り返したりさせてしまうのです。

大人ニキビができる原因

  • ホルモンバランスの乱れ
  • 偏った食生活
  • 睡眠不足
  • ストレス
  • 誤ったスキンケアとメイク方法
  • 喫煙
  • アルコールの飲み過ぎ

長引く大人ニキビの対処法

ニキビは「白ニキビ」という初期症状から始まり、進行状態によって「黒ニキビ」、「赤ニキビ」、「黄ニキビ」へと呼び名が変わり、炎症が強くなるほど治りにくくなります。ここでは、大人ニキビが長引くときの代表的な原因である、ホルモンバランスの乱れと外部から受ける刺激への対処法についてご紹介します。

対策法1. ホルモンバランスを整える

治りにくい大人ニキビは、ホルモンバランスの乱れが影響している可能性があります。ホルモンバランスが崩れて、体内の男性ホルモンの量が増えると、皮脂の分泌が促進されて毛穴に詰まりやすくなってしまうからです。ホルモンバランスを整えるためには、次の生活習慣を見直しましょう。

(1)睡眠不足を解消する

睡眠不足が続いている人は、生活リズムを整えて夜は十分な睡眠をとることが重要です。肌の健康を保つためには、入眠後3時間で分泌される成長ホルモンの作用が重要であり、成長ホルモンは深い眠りのノンレム睡眠で分泌量が増すといわれています。

また、睡眠不足は、女性ホルモンの分泌を管理する脳の視床下部の機能が低下するため、男性ホルモンが優位になりニキビの悪化につながりますので、注意が必要です。

(2)ストレス対策

ストレスを感じやすい人は、自律神経の交感神経が優位になることから、自律神経を調整する脳の視床下部が影響を受けて、女性ホルモンの分泌に悪影響をもたらします。ホルモンバランスを正常に戻すためには、普段からリフレッシュできる時間を作り、ストレスをためない工夫をしましょう。

(3)食生活を見直す

無理なダイエットや偏った食生活を続けていると、体の栄養不足で卵巣が女性ホルモンを作りだせなくなってしまいます。女性ホルモンの分泌を助けるためには、栄養バランスのとれた食事を心がけ、ビタミンB6、ビタミンE、大豆イソフラボンなどの栄養素を意識して摂取しましょう。

対策法2. 外部から受ける刺激を減らす

大人ニキビは、外部からの刺激で治りにくい状況が作られていることもあります。肌本来の機能を取り戻すためには、次のことに注意してください。

(1)枕カバーを清潔にする

枕カバーを洗わず使い続けると、目に見えない雑菌が増殖して肌に悪影響をもたらすため、こまめに交換をすることが大切です。

(2)手で顔をさわらない

手で顔をさわるクセがある人は、気づかないうちに手の雑菌がニキビに移り、症状を悪化させている可能性があります。ニキビにさわらないことはもちろんのこと、手の汚れにも注意しましょう。

(3)髪をまとめる

顔に髪がかかるヘアスタイルは、髪の毛についた雑菌や刺激がニキビを治りにくくさせている可能性があります。ニキビケアのためには、髪をまとめるなどの工夫が必要です。

(4)紫外線対策をする

紫外線をあびると、肌は強いダメージを受けるため、ニキビ対策として外出時は日傘や帽子などの使用をおすすめします。ただし、紫外線対策に日焼け止めを使用するときは、ニキビができた肌は抵抗力が弱っているので、肌に優しいタイプの製品を選ぶようにしましょう。

なかなか治らない吹き出物は皮膚科の受診を

大人になって顔にできるニキビは、治りにくく繰り返しやすいことが特徴です。大人ニキビの原因は多岐にわたるため、セルフケアを続けても完治しないケースが多いといわれています。

長引くニキビはニキビ跡を残す可能性もあるため、吹き出物が悪化するようであれば皮膚科を受診して適切な治療を受けるようにしましょう。皮膚科では内服薬、外用薬、ケミカルピーリング、ホルモン治療などを症状に合わせて受けることができます。

また、顔にできた吹き出物は、体の異常からくる症状の可能性もあるため、気になるときは早めに専門医に相談するようにしてください。

おすすめの記事